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【出会いに感謝】

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悠悠タウン江波居宅介護支援事業所でケアマネの仕事をして2年が過ぎました。
色々な出会いを頂き、仕事が出来る事に日々感謝です。

T様は103歳の女性。
悠悠タウン江波居宅介護支援事業所の利用者様では、最高齢です。
出会いは病院でした。
T様101歳の時、自宅で転倒し救急搬送。
手術入院中に食事が摂れなくなってしまい、経鼻からの経管栄養となり退院されました。
ご家族は退院を喜ばれる反面、「入院前は美味しそうに餃子を食べていたのにね」と食事が摂れないことをとても残念に思われていました。
嚥下機能の回復を試みましたが、T様は食べることが辛く、難しく、熱発等で入退院を繰り返しでした。
一昨年は入院中に人工呼吸器を装着したこともありました。
T様、ご家族の自宅にという思いが神様に届き、人工呼吸器が外れ、退院。
経管栄養、在宅酸素、吸引等々、ご家族の介護の負担も多くなっています。
T様が「家で暮らしたい」と言葉を発せられることはありませんが、次女様は「私が子供たちを育てる時に母に面倒を見てもらい世話になった」「家で自分が看てやりたい」と思っておられます。

現在、高齢(82歳、81歳、76歳、73歳)四姉妹が団結し、自宅で介護サービス(訪問診療、訪問看護、訪問入浴、福祉用具)を利用されながら生活されています。
訪問するとT様は、「あんた、お昼を食べていきんさい」と声をかけて下さいます。
いつもの気遣いの“食べる”という言葉に切なくなります。
私は必ずT様に歌を歌ってとお願いします。
すると『夕焼け小やけ』『君が代』をすらすらと歌い、ニッコリされます。
多くの言葉は出なくなってしまったけれど、この歌をご家族と一緒に歌われるのを聞いて、ほっこりしながら健康を確認します。

T様のケアマネで良かった。

大久保 由美